<口絵より>
目 次
はじめに 2
第一章 嫁じょのお茶──お茶と女性の深い関係── 9
嫁入りのお茶 10
冷めたお茶は、嫁じょのお茶 12
出にくいのが番茶のつとめ 13
夫婦抱き合うめでたい茶 15
アジアにも似た習慣 17
「おようじゃ」にしよう 21
尻を振って飲む茶23
森鴎外の饅頭茶漬け 25
アゴのお茶漬け 27
茶に塩を入れて飲む 29
正月の福茶 31
漬物茶を食べる 32
碁石茶と阿波番茶 34
南方作戦には茶飯を! 37
非常時における日本茶の位置づけ 39
コーヒー茶粥誕生 40
茶代は老後の生活資金 42
料理に生かせるお茶 43
第二章 お茶の始まり ──薬効と商品価値── 47
茶樹王に出会った 48
仙女が教えたハニ族のお茶 50
ミャンマーのお茶の神様 51
藤枝の大茶樹は現役だ 54
お茶は薬から始まった 57
茶の木と霊魂 58
茶の木を墓地に植える 60
茶の木に花が咲いていた時代 63
飲み茶の始まりは焚き火から 65
陰干し、天日干しの茶 66
寒に作るお茶 68
釜炒り茶の始まり 70
山茶と焼畑 72
正倉院の荼は茶か 73
日本最古の茶園 75
栄西のひらいた富春園 77
茶をもたらした坊さんたち 78
茶一斗がブリ一本 81
厨子王のお茶 84
戦国時代の課税対象 85
静岡茶ブランド化の始まり 87
茶園の規模を長さで表した 89
煎じ茶から煎茶へ 90
第三章 手揉み茶の時代 ──静岡人が燃えた── 93
お茶摘みさん 94
歌で張りあった娘たち 96
「ちゃっきりぶし」は茶業革新の歌 99
お茶の摘み方 100
蒸し製煎茶の始まり 102
お茶の神様になった永谷宗円 104
静岡県に茶の新製法を導入した人 106
茶の流通をめぐる戦略 109
新旧産地の対抗戦が繰り返される 111
宇治「茶」、入野「じゃ」の大きな違い 112
焙炉の歴史 113
茶を揉む部隊 115
手揉み茶で学んだこと 117
お茶師の誕生 119
お茶師の先生 121
静岡デングリ 122
業界標準になった静岡方言 124
お茶の心を知れ 126
鹿児島で見た静岡の手揉み技術 128
蒸し機の開発 130
インドから日本へ 132
手揉みの技をこめた精揉機 133
茶部屋から茶工場へ 135
第四章 アジアお茶の旅 ──食べるお茶を求めて── 139
桃源境の擂茶 140
<本文頁より>
雲南省の茶樹王 151
ミルク茶とバター茶 160
タイのミアン 167
ミャンマーの大茶樹とラペソーを求めて 173
アッサムにインド茶の始まりを探る 188
ラオス残念旅行 198
インドネシアの茶業 207
第五章 めざせ、海外市場 ──商品開発と茶文化── 213
もう一人のクラーク先生と静岡茶 214
お茶場哀史 215
外国人茶商とユーカース 218
国産紅茶と国産ウーロン茶のゆくえ 221
ぐり茶の由来 222
カサブランカでも日本茶が飲まれた 224
中国戦線で磚茶を暖房用に燃やした 226
ミントティーと日本茶 227
ヨーロッパ茶事情をみる 229
中国茶芸と日本茶道 237
韓国寺院の釜炒り茶 238
韓国伝統茶を楽しむ 240
暮らしをまるごと見せること 242
台湾と日本が共有する昭和ノスタルジア 243
もてなし上手のお茶屋さん 246
第六章 お茶と酒 ──番茶文化論の試み── 249
酒と茶の合戦 250
茶は心の痛みを癒す 252
男は酒、女は茶ということの背景 254
抹茶と振り茶 255
茶は主婦権の象徴 259
男が「お茶飲みに行く」話 261
茶屋酒場の新設を願った漁師 264
お茶と時間 268
お茶は境界の通行証 271
茶の湯のもてなしは、主婦の感覚か 273
酒もお茶も人の心に働きかける 275
<本文頁より>
酒茶論は日本文化論 277
お茶は臭い消し 279
おいしい緑茶で「お茶しませんか」 280
あとがき 284